企業だけでなく、個人に至るまで、今やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を運用するのは当たり前の時代です。
SNSは誰でも書き込むことができるため、気軽に利用でき、拡散スピードも速いことから個人だけでなく、企業・ブロガーの方々も自身の書いた記事を発信し、世界に広げます。
有名なSNSは以下の通りです。
- Twitter(ツイッター)
- Instagram(インスタグラム)
- Facebook(フェイスブック)
- LINE(ライン)
中でも、Twitter(ツイッター)に関しては、匿名性で発言し、意見を述べることができるため、素早く世の中の多くのユーザーへと発言が拡散されます。また、それに伴い犯罪に巻き込まれるケースも多発しています。【ツイッターで個人情報を非公開にする設定方法】
ツイッターを含めた各SNSでは、気軽に発言を拡散できる一方、その気軽さがリスクとなり、SNSの恐怖を身をもって体験される方も珍しくはありません。一般的に「炎上」と呼ばれる被害です。
ただし、1日に数えきれない程の炎上が発生しています。また、炎上が発生する度に個人・企業を名指し、目を覆いたくなるような酷い暴言・誹謗中傷が行われていることも紛れもない事実です。
今回、注目するのは、SNSの危険性について。
SNSを運用する上でのリスクとの付き合い方に触れた上で、ソーシャルメディアとの関わり方を知って頂ければと存じます。
SNSの危険性10項目
今やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は世の中の情報の収集に欠かせません。
例えば、
- 今起きていること
を知るために手っ取り早い方法はSNSを利用することです。
今起きている話題のリアルタイム投稿を確認することができ、その話題がどの程度の関心を持たれているのかを知ることができます。
SNSで拡散されて興味を持たれた話題は、TVニュースよりも早く情報として伝えられます。そのため、メディアがSNSの内容を知り、その内容をTVニュースとして取り上げることも珍しくはありません。
しかし、この「伝える」という行為は、予期せぬトラブルを引き寄せてしまう場合があります。
インターネット上で発生したトラブル、ソーシャルメディア(SNS)でのトラブルは一度発生してしまうと消えることはありません。デジタルタトゥーとなり、今後の実生活に影響を及ぼしてしまうこともあります。
今、起きていることを知るためにSNSは便利ではあるものの、反対に、数多い問題・トラブルも抱えています。以下で紹介するのは、SNSを利用する上で発生する問題(デメリット)・危険性・リスクについて解説しています。
個人情報の漏洩(ろうえい)
発言・情報を伝える行為にはリスクが伴います。
代表的なリスクとしては、
- 個人情報の漏洩
です。
個人情報の漏洩の分かりやすい例えとしては「撮影した画像」の投稿です。
家の近くの公園、施設で撮影した画像を投稿すれば、近くに住んでいることが推測できます。また、その公園・施設の周りで複数回の投稿が行われるほどに確実性が増します。
また、画像にはメタデータ(撮影位置・日付・端末情報等)の情報が保存されていることがあるため、メタデータを含んだ自宅で撮影した画像を投稿してしまえば、それだけで自宅を知られてしまいます。
個人情報の漏洩を防ぐためには、
- 顔写真を載せない
- 生活環境の周りの画像を載せない
- 日々のサイクルに関する情報を載せない
ことです。
どのような発言でも第三者に見られていることを意識することがSNSでの危機管理では重要です。
誹謗中傷
誹謗中傷という言葉はSNSが普及されるにつれて問題視されてきた言葉です。
尚、未だに誹謗中傷は行われています。
SNSでの誹謗中傷とは、
- 個人を傷付ける内容を書き込む
ことで、書き込まれた本人が誹謗中傷と判断することで誹謗中傷として成り立ちます。もちろん、あからさまな暴言・罵倒も誹謗中傷に入ります。
書き込んだ本人の発言だけでなく、間接的に誹謗中傷を受けることもあります。
例えば、
- スクリーンショットで撮影された記事・画像(他者のブログ)
これをSNSで発信すると、これらの内容からブログが突き止められ、そのブログのコメント欄に誹謗中傷が書き込まれることもあります。誹謗中傷を受けたブログは長年続けてきたブログを閉鎖することになりかねません。
誹謗中傷に共通するのは、
- インターネット上では相手の顔を見て話す必要がないこと
- 共感意見への同調(同調圧力)
SNS上では「呟き」という形で気軽に書き込まれ、誹謗中傷が行われやすい傾向にあります。
また、SNSでの投稿は集団思考(リスキーシフト)に陥りやすく、1つの誹謗中傷に賛同し、その賛同が新たな誹謗中傷を生んでしまうことがあります。
いじめ
SNSでの「いじめ」も社会問題の1つです。
- SNSいじめ
- ネットいじめ
今では、子供もスマートフォンを持つ時代です。授業・勉強では、パソコン・タブレット等の端末を利用し、当たり前のように日々の生活を過ごしています。
実生活におけるイジメと、SNSでのイジメは少し異なっています。
実生活では、イジメた本人とイジメに加わった加害者が分かるのに対し、SNSでは、匿名でアカウントが作成できることから、相手を匿名で批判することができます。
- グループから外す
- 仲間内で悪口を言う
- 気に入らない相手を晒す
これらの行為は日々行われています。
また、多人数のグループ内で被害者に分かるように悪口のやり取りを公開することで、多人数に分かるように書き、同調圧力を生ませ、更に被害者をイジメられるように仕向ける悪質なSNSイジメも行われています。
多くの場合は子供の自由性を尊重するため、両親は子供のSNSを管理していません。そのため、SNSに関わるイジメはオープンになりにくい傾向にあります。
炎上(えんじょう)
日常の出来事を発信するSNSでは何気ない書き込みがトラブルに繋がります。
例えば、
- 世の中のタブー
- 犯罪・反社会的行為
- 人々の関心を引く事案
このような際どい話題に触れた発信は炎上しやすい傾向にあります。
匿名で書き込むことができるツイッターでは、日々、炎上が起きています。
ツイッター自体は炎上を助長するシステムで、関心の高い情報は「話題のツイート」として上位表示され、更なる炎上を引き起こしてしまいます。
更に、ブログを運用されている方も注意が必要です。その内容をスクリーンショットで撮影されてSNSに掲載され、炎上してしまうと、ブログに批判コメント、メールが殺到します。そのブログは閉鎖にまで追い込まれてしまうことでしょう。
また、ネット上だけではありません。現代社会においてスマートフォンが普及した今では道端で誰でも撮影行為を行うことができるようになりました。
キケンな運転行為、コンビニでのバイト店員の不祥事を撮影してSNSに取り上げることで炎上する事案も発生しています。何気ない投稿が炎上を生む現代では炎上は誰にでも起こり得るリスクと言えます。
フィッシング詐欺
SNSでは詐欺が横行しています。
SNSを通して行われる詐欺の中で有名なのはフィッシング詐欺です。
様々なSNSがあるものの、そのSNSも固有のドメイン(URL)を持っています。
そのSNSのURLに似せたドメイン(URL)のリンクをダイレクトメッセージやメールで送信し、そのリンクを間違ってアクセスしてしまったユーザーのログイン情報を取得して、パスワードやユーザーIDを盗み取る詐欺行為がフィッシング詐欺です。
フィッシング詐欺は乗っ取り行為の前のステップで、ログイン情報を盗み取り、アカウントを乗っ取ることで更なる犯罪行為へと繋げます。
フィッシング詐欺の目的はログインした後の行為(先)にあるため、誤ってSNSのURLに似たリンクを踏んでしまって、ログイン情報を入力してしまった場合には、ログイン情報を変更しておきましょう。
ストーカー被害
SNSで投稿された内容・画像は世の中に公開されます。つまり、第三者から見えてしまうため、その情報を元に周りの生活環境・移動環境を突き止められて、実生活においてストーカー被害に会われる方もいらっしゃいます。
ストーカー被害において怖いのは、
- 相手の情報が分からない
ことです。
例えば、通勤・通学時にすれ違った方がストーキング行為を行っていた人ということも考えられるということです。被害に会われる方の大半は若い女性の方で、ネットストーカーから物理的なストーキングへと変化していきます。
ネットストーカー(サイバーストーカー)被害
ネットストーカー(サイバーストーカー)は物理的なストーカー行為とは異なり、インターネット上(SNS含む)でストーキング行為を行うことです。
例えば、
- ダイレクトメールでのストーキング行為
- 1つのアカウントに的を絞って攻撃する行為
- 各ユーザーの情報収集
上記は例です。
ネットストーカー行為を行う者には、必ずキッカケが存在する訳ではありません。暇つぶしにネットストーカー行為を行う方々もいるだけに、インターネット上で情報を発信する方であれば、誰でもネットストーカー行為を受けてしまう可能性があるということです。
なりすまし
一部のなりすましはネットストーカー行為の中に含まれる行為です。
なりすまし行為とは特定のアカウントになりすます行為です。
なりすまし行為が行われることで以下のようなリスクを抱えてしまいます。
- 本人の発言と勘違いされる
- 人間関係を調査される(スパイ)
- 知らぬ間に詐欺に加担していた
なりすまし行為は悪質な行為で匿名性の高いツイッターでは、日々、行われています。
また、なりすまし行為を行うアカウントではプロフィール画像も本アカウントと同じ、また、関連した画像が用いられることが多く、パッと見では本アカウントとの識別が難しい傾向にあります。
また、単に嫌がらせを目的としたなりすまし行為も確認されているだけに、SNSを運用する方であれば、どのような方でもなりすましのリスクを抱えています。
ソーシャルメディア依存(ネット依存症)
暇な時はSNSが習慣となることで、ソーシャルメディア依存(ネット依存症)となり、実生活において様々な弊害を引き起こしてしまいます。
例えば、
- 仕事が手に付かない
- 友人との会話が減る
- ネガティブ思考に陥りやすくなる
- SNSの答えが絶対正義となる
上記は一例です。ただし、必ずとは言いません。ソーシャルメディア依存に関してはスマホ依存と通じる所が多くあるだけに「目が悪くなる」等の共通的な意見も含んでいます。ネット依存症で起こり得る弊害に加え、SNSを行うことで起きる弊害が加わるとお考えください。
もしも、SNSを行うことで体に不調が現れるようでしたら、迷わずにSNSを停止するようにします。また、メンタル(精神)が弱い方は、誹謗中傷などの投稿も自然と目に入るため、SNSの運用を止め、健全に実生活を過ごすことをお勧めします。
アカウントの乗っ取り被害
SNSではアカウントを乗っ取られる被害が相次いでいます。
乗っ取り被害とはアカウントへの不正アクセスのことで現にログインされた状況を言います。
乗っ取り被害は以下のような状況で起こります。
- 怪しいアプリケーションとの連携
- 推測されやすいパスワードの使用
- ウイルスやマルウェアの感染
乗っ取り被害を防ぐためには、SNSを適切に管理することが求められます。
ツイッターとの連携を求められる「診断ツール」や「出会い系ツール」などの怪しいアプリケーションとは連携しないようにし、推測されやすいパスワードは強固なパスワードへと変更しておきます。
また、パソコンでツイッターを管理される場合には、ウィルス対策ソフトを導入し、常に最新の状態へ更新し、管理する必要があります。
乗っ取り被害が行われると以下のようなリスクを抱えてしまいます。
- 個人情報の漏洩
- 脅し・恐喝行為
- アカウントのなりすまし
- パスワードの強制変更
これらは一例ではあるものの、個人情報を得ることで更なる犯罪へと繋がるケースも存在します。
SNSには日常生活に及ぼすリスクが存在する
手軽に情報の収集や発信を行えるツールとして生まれたソーシャルメディア「SNS」。
情報の発信はポジティブなモノに限らず、ネガティブな発信も数多く見られます。
運用の仕方を間違えた時のリスクは大きく、その発言が新たな被害を生み、更に人を傷付けてしまいます。傷付いた人は精神的に病み、私生活にまでその影響は出てしまうことに。
気が付けば、誹謗中傷・晒し行為を行っていて、訴訟問題に発展したケースも珍しくはありません。ソーシャルメディアでの発言はリスクを考慮した上で行うようにしましょう。
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